正社員として働いているエンジニアは残業を強いられることが多い。あまり残業がない現場での一日一時間平均程度で残業を命じられているケースが多く、長い場合には毎日のように三時間以上も残業をしている現場もある。正社員で働く以上はある程度の残業はしなければならないという覚悟をするのも悪くはないが、可能なら断りたいという人もいるだろう。
就業規則上では原則として正社員は雇用者側から残業を命じられたときには断れない仕組みになっているのが一般的である。企業としてはお金を出して残業をさせているという形になり、必要だから要求するという形で権利を確保しておいている。それを厳密に運用していると確かに残業は断れないが、実際には残業をしたくないと言って断っているエンジニアも多いのが実情である。
何か都合があるからと理由をつけて断るというケースも多く、体調不良を訴えたり、個人的なものであっても予定を入れてあることにして断ったりするのが典型的な方法として知られている。それをあまり頻繁に行っていると疑わしく思われてしまってかえって印象が悪くなることもあるので気をつけなければならない。
実際には言い訳すらせず、今日は勘弁して下さいという形で残業を断っている例も少なくない。上司が部下をよく理解している現場であればそれがまかり通るのである。現場環境の良し悪しが残業を断れるかどうかを決めるので、よく職場を吟味して職場を選ぶことがこのような形で残業を断れるようにするのには欠かせない。